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うに一緒に持っていってしまう。新しい地域社会は、規模の大小に関わらず発展へと向かう。ある場合は、以前は開発されていなかったところへ人々が越してきた場合である。ある場合は、その場所での資源開発をする過程で全く新しい都市がつくられる。これは地球上のどこにでも起こりうることである。大きくて古い都市の全体は放棄されるに従い衰退していく。ある都市では古くて衰退しつつある近隣の居住性を改善しようと再開発プロジェクトが行われている。
どこへどのようにして住もうかを考えるとき倫理的問題が生じる。どんな開発や再開発でも、そこに住みあるいは住むことができる植物や動物に影響を与える。そこに住んでいたかもしれない人も同様である。時には開発は利益を生み、時には長期間にわたる悪影響を与える。そのような決定をする場合、私たちの行動の影響をできるかぎり注意深く十分考慮するのが賢明である。
このアクティビティーの主な目的は、地域社会を維持し、改善し、発展させる際の土地利用計画の重要性を考えることである。古い都市の再開発や人々が住み働く新たな都市地域社会の建設を計画するときには実際にこの考え方を適用することができる。

 

用意するもの
厚紙、塩、建物のモデルの材料である塩ねんどをつくる粉と水、のり、つまようじ、建物、道路、人々、野生生物やその他の地域社会を構成しているものをつくるための干し草のような自然材料、工作用紙、テンペラ絵の具、筆、その他モデルをつくるのにつかえるもの

 

手順
1. このアクティビティーは地域社会をデザインするものである。子供達に目を閉じさせ、彼らの住む社会を思い浮かべさせる。まず、住んでいる又は近隣の都市を思い浮かべさせ、次に都市ができる前の同じ地域を思い浮かべさせる。どんな動植物が共通しているか?水域はあるか?どんな地形だったか?
2. 自発的に作る委員会によって地域社会ができる前の土地や動植物の様子についてより詳しく調べさせる。子供達が都市でなく地方に住んでいる場合は、近隣の大都市といわれる都市や地域社会についての情報を見つけさせる。委員会には1週間後にクラスに報告させる。情報は地域、都市、郡などの歴史団体や図書館にあるはずである。また各都市の計画事務所でもそういった情報が手にはいるかも知れない。
3. クラスに対して委員が調べたことを図表に示したりして口頭で報告させる。例えば、地域の植生の特徴をリスト化したり、野生生物とその生物の依存していた食料源や水源を示したりなどである。クラス全員が地域社会ができる前の様子をはっきりと捉えられるように十分に説明させる。また、以後の活動に利用できるように委員会には発見した

 

 

 

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